こんにちは!以前、コホート機能の基本的な使い方について解説しましたが、今回は、より実践的な活用方法を詳しくご紹介していきます。
ここでは、コーホートを実際に作成・管理する際の具体的な手順と、知っておくと便利なポイントを解説します。
コーホートを作成する3つの方法
コーホートを作成する方法は大きく分けて3つあります。用途に応じて使い分けましょう。
方法1:手動で1つずつ作成
少数のコーホートを作成する場合は、この方法が簡単です。
手順:
- サイト管理 > ユーザ > コーホート に移動
- 「新しいコーホートを追加する」をクリック
- 必要な情報を入力して保存
入力項目のポイント:
- 名前:管理者と教師の両方がわかりやすい名前をつけましょう(例:「2025年度新入社員」「英語初級クラスA」)
- コーホートID:システム内部で使用される識別子です。他のシステムと連携する場合は、わかりやすいIDにすると便利です
- 説明:このコーホートの目的や対象者を簡潔に記入しておくと、後で確認する際に便利です
- コンテキスト:システム(サイト全体)かカテゴリを選択します(詳細は後述)
方法2:コーホートをCSVで一括作成
複数のコーホートを一度に作成したい場合は、この専用機能が便利です。
手順:
- サイト管理 > ユーザ > アカウント > コーホート に移動
- 「コーホートをアップロードする」タブをクリック
- CSVファイルをアップロード
CSVファイルの作り方:
コーホート情報だけを記載します。最低限必要なのはname(名前)フィールドです。
例:
name,idnumber,description
2025年度新入社員,2025_newemployees,2025年4月入社の新入社員
営業部研修グループ,sales_training_2025,営業部の年次研修用
英語初級クラスA,english_beginner_a,2025年前期英語初級クラス
利用可能なフィールド:
name:コーホート名(必須)idnumber:コーホートIDdescription:説明contextid:適用するコンテキストのIDcategoryまたはcategory_idnumber:カテゴリコンテキストを使う場合visible:可視性(1=表示、0=非表示)
注意点:
- CSVファイルはUTF-8エンコーディングで保存してください
- Excelで作成する場合は、「CSV UTF-8 (コンマ区切り)」形式で保存すると日本語が文字化けしません
方法3:ユーザアップロード時にコーホートも作成
ユーザーを登録する際、同時に新しいコーホートを作成し、そのコーホートにユーザーを追加できます。ユーザーとコーホートを同時にセットアップしたい場合に効率的です。
手順:
- サイト管理 > ユーザ > アカウント > ユーザをアップロードする に移動
- CSVファイルをアップロード
CSVファイルの作り方:
ユーザー情報に加えて、cohort1フィールドでコーホート名またはコーホートIDを指定します。
例:
username,firstname,lastname,email,cohort1
taro.yamada,太郎,山田,taro@example.com,2025年度新入社員
hanako.suzuki,花子,鈴木,hanako@example.com,2025年度新入社員
jiro.tanaka,次郎,田中,jiro@example.com,営業部研修グループ
重要なポイント:
- 既存のコーホートID(
idnumber)を指定すれば、そのコーホートにメンバーが追加されます - 存在しないコーホート名を指定すると、自動的に新しいコーホートが作成されます
- 複数のコーホートに同時追加したい場合は、
cohort1、cohort2、cohort3...と列を増やせます
既存ユーザーをコーホートに追加する場合:
既にシステムに存在するユーザーをコーホートに追加したい場合は、usernameとcohort1だけのシンプルなCSVファイルで対応できます。
例:
username,cohort1
taro.yamada,2025年度新入社員
hanako.suzuki,2025年度新入社員
この場合、アップロードタイプで「既存のユーザのみ更新する」を選択してください。
どの方法を選ぶべき?
方法1(手動作成):1〜5個程度の少数のコーホートを作る場合
方法2(コーホートCSV):10個以上のコーホートを一度に作りたい場合、またはコーホートの設定を細かく指定したい場合
方法3(ユーザCSV):新しいユーザーとコーホートを同時にセットアップしたい場合、または既存ユーザーをコーホートに一括追加したい場合
コーホートの適用範囲:システムとカテゴリの違い
コーホートを作成する際、重要なのが「どこで使えるコーホートにするか」という設定です。
システムコンテキスト
サイト全体で使用できるコーホートです。
こんな場合に使います:
- すべてのコースで共通して使いたいグループ(例:「全従業員」「2025年度入学生」)
- 複数のカテゴリにまたがるメンバー
設定方法: 手動作成の場合、「コンテキスト」で「システム」を選択します。
カテゴリコンテキスト
特定のカテゴリ内でのみ使用できるコーホートです。
こんな場合に使います:
- 特定の部門や学部だけで使うグループ(例:「営業部」カテゴリ内の「2025年新人」)
- カテゴリごとに管理を分けたい場合
設定方法: 手動作成の場合、「コンテキスト」で該当するカテゴリを選択します。
実務のアドバイス: 迷った場合は「システム」で作成しておくのが無難です。後から適用範囲を広げるのは簡単ですが、狭めるのは手間がかかります。
コーホートの可視性設定を活用する
コーホートには「可視性」という設定があり、これを使うことで教師に見せるコーホート・見せないコーホートを管理できます。
表示(Visible)
教師がコース登録の際にこのコーホートを選択できます。
非表示(Hidden)
教師からは見えなくなりますが、管理者は引き続き使用できます。また、すでにこのコーホートを使って登録されているコースには影響しません。
活用例:
準備中のコーホートや、管理者だけが使いたいコーホートは「非表示」にしておくと、教師が誤って使用することを防げます。
設定方法: コーホート一覧画面で、各コーホートの右側にある歯車アイコンをクリックし、「非表示」を選択します。
コーホートメンバーの管理
コーホートを作成したら、次はメンバーを追加します。
メンバーの追加方法
- サイト管理 > ユーザ > コーホート で該当コーホートを選択
- 「コーホートメンバーを割り当てる」をクリック
- 右側の「検索可能なユーザ」から追加したいユーザーを検索
- ユーザーを選択して「追加」をクリック
一括追加のヒント:
複数のユーザーを一度に追加する場合は、Ctrl(Macの場合はCommand)キーを押しながらクリックすることで、複数選択できます。
CSVでメンバーを一括追加
大量のメンバーを追加する場合は、「ユーザをアップロードする」機能を使って、ユーザー作成と同時にコホートへの追加も行えます。
この方法については、Moodleの公式ドキュメント「Upload users」を参照してください。
実務での命名規則のおすすめ
コホートが増えてくると、管理が煩雑になります。そこで、命名規則を決めておくことをお勧めします。
例:
- 年度を含める:
2025_新入社員 - カテゴリ名を含める:
営業部_2025年度 - 用途を含める:
研修_基礎コース_2025春
ポイント:
- アンダースコア(_)やハイフン(-)で区切ると読みやすくなります
- 日付は西暦で統一すると混乱を避けられます
- プレフィックス(接頭辞)を統一すると、一覧で並んだときに見やすくなります
よくあるトラブルと対処法
Q: 教師がコーホートを見られないと言われた
A: 以下を確認してください:
- コーホートが「表示」になっているか
- 教師が
moodle/cohort:viewの権限を持っているか(デフォルトでは持っています) - コホートの適用範囲(コンテキスト)が適切か
Q: CSVアップロードで文字化けする
A: ファイルのエンコーディングを確認してください。UTF-8で保存されている必要があります。Excelの場合は「CSV UTF-8 (コンマ区切り)」形式で保存してください。
Q: コーホートを削除したら、既に登録されているコースはどうなる?
A: コーホート同期を使っている場合は、コースから自動的に登録解除されます。手動でコーホート登録した場合は、コース内のメンバーは残ります。
まとめ
今回は、コーホートの作成と管理の基本的なテクニックをご紹介しました。
押さえておきたいポイント:
- 少数なら手動作成、大量なら一括アップロードが効率的
- システムコンテキストとカテゴリコンテキストの使い分けを理解する
- 可視性設定で教師に見せるコーホートを管理できる
- 命名規則を決めておくと後の管理が楽になる

