「Moodleのストレージ容量がいっぱいになってきた」「サーバーの空き容量が少なくなっている」といった相談が、最近増えています。
容量不足はMoodleの動作にも影響し、コースのアップロードやバックアップ、教材の配信にも支障をきたすことがあります。
ふと気づいたら容量が逼迫していて、慌てて対応した経験はありませんか?
この記事では、今日から実践できるMoodleの容量削減方法を全5回にわたってわかりやすくお届けします。
難しい技術は不要です。ひとつずつ取り組めば、確実にストレージ容量を最適化できます。
初回は、容量削減に取り組む第一歩として「どこに容量が使われているか」を把握することの重要性をお伝えします。
原因がわからなければ、対策をしても十分な効果は得られません。
1. ストレージの現状を把握する
容量削減を始める前に、まず「Moodleサーバー内のどの領域に容量が使われているか」を確認することが大切です。
原因を把握せずに対策を始めても、効果的な改善にはつながりません。
参考記事:Moodleのストレージ容量をチェックする方法
この記事では、サイト全体のストレージ使用状況を詳しく確認する手順が解説されています。
2. ユーザーごとのファイル使用量を確認する
全体の使用量が把握できたら、次は「どのユーザーがどれくらい容量を使っているか」を確認しましょう。
カスタムレポートを活用すると、ユーザーごとのファイル使用量を簡単に一覧できます。
手順
- サイト管理 > レポート > カスタムレポート
- 新しいレポート>レポートソース:ファイル
- 「並び替え」タブで「サイズ」を降順に指定
- 容量の大きいユーザーを特定

大容量のファイルを複数コースにアップロードしているユーザーがいる場合、サーバー容量は急速に逼迫します。
必要に応じて、ユーザーに整理を依頼することも検討してください。
ポイント
- 原因の把握が最優先: 容量削減の効果は、まず現状を正確に把握することで最大化されます。
- 大容量ユーザーの特定: 誰がどれだけ使っているかがわかれば、優先的に対応すべき領域が明確になります。
- 効率的な容量管理: 無駄な試行錯誤を避け、対策の優先順位を決めやすくなります。
次回は、最優先で削減効果の高い「バックアップファイル対策」についてご紹介します。
古いバックアップの整理や自動バックアップ設定の見直しなど、すぐに取り組める具体策を詳しく解説予定です。

