前回のブログでは、MoodleLMS4.5の学生から見た「新機能」や「変更点」についてご紹介しました。
「教師」の視点からMoodle 4.5をご紹介いたします。
教師はコースコンテンツの作成と受講生の管理を担う重要な役割を果たします。
コースの見た目や管理メニューにも改善が加えられておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
※本ブログの検証環境はMoodle4.5(Build:20241007)です。
※実際の挙動はサイト全体の設定に依存します。
AIサブシステム
AIの実装はコンテンツ制作の強い味方になりそうですね。
テキスト生成/画像生成
AIに作成させたいお題を入力するとテキストや画像が自動生成されます。
要約
ページ内の「要約」ボタンをクリックすると、画面右側に自動生成された要約が表示されます。
この機能を課題画面で使用すると、現在の提出状況や評価が必要な課題の数などの情報が表示されます。
サブセクション
コース内の各セクションに"サブセクション"が指定できるようになりました。
サブセクションはデフォルトでは無効になっているので、サイト全体で有効化が必要です。
サイト管理>プラグイン>活動モジュール>活動を管理する>サブセクション>有効
セクションの中に階層構造のようにセクションを入れることができます。
学生から非表示対応もできるので、教師の管理スペースにする という用途にも使えそうです。
あまり複雑な階層構造にすると画面が煩雑になり、受講生が混乱しそうです。
上手に活用してくださいね。
コースページの改善(※Moodle4.5以前からの変更)
- コースページのデザインが全体的に整理され、視認性が向上しました。
- 活動間の余白が削減され、アイコンもシンプルになりました。
- コース内容がセクションごとに枠(フレーム)で区切られるようになり、セクション単位がわかりやすくなりました。
- 「トピックフォーマット」の名称が「カスタムセクション」に変更されました。
- 活動完了条件の確認が「ToDo」形式になりました。
- セクションから活動完了の編集画面へ直接アクセスできるようになりました。
- 複数の利用制限がある場合、制限事項の表示を「増やす/減らす」で切り替えられるようになりました。
- セクションから利用制限の編集画面へ直接移動できるようになりました。
- セクションごとにコンテンツの表示/非表示を切り替えられるようになりました。
- セクションごとにグループモードを変更できるようになりました。
活動完了設定の改善
完了条件の表示が、選択内容に応じて段階的に変化するようになりました。
標準エディタはTinyMCEに
Moodle4.5以前からの変更ですが、標準エディタが"TinyMCE"になりました。
教師がコンテンツ制作を行う際のエディタもTinyMCE標準になります。
<エディタ>
「活動:課題」UIの改善
- フィルタリング機能が改善され、より効率のよい絞り込みが可能になりました。
- 画面下部へのスクロールなしで、主要な操作が実行できるようになりました。
- 固定フッターで、一括操作が可能になりました。
- 複数回の課題提出を許可している場合、課題の再提出の自動化ができるようになりました。
その他
小テスト(Quiz)
- 受験の再評定機能が改善され、特定の質問の再評定ができるようになりました。
- 問題バンクカテゴリからのカテゴリ単位でのエクスポートがスムーズにできるようになりました。
- 小テスト内の問題を同一カテゴリ内でグループに分類できるようになりました。これにより、1つの小テスト内に複数のグループがある場合、グループごとの評点を表示できるようになりました。
フォーラム
- 分離グループ方式で運用されているフォーラムに「すべてのグループにコピーを投稿する」機能が実装されました。これにより、投稿プロセスの効率が大幅に向上しました。
評定表
- 評定者レポート画面に「ユーザ検索ウィンドウ」が新たに実装されました。
- 固定フッターが導入され、主要な操作ボタンやナビゲーションリンクへのアクセスがスムーズになりました。
通知項目の追加
- 課題に関する重要な日程(提出開始日時や提出期限など)について、学生向けの通知機能が実装されました。
- 受験開始日が設定されている小テストについて、学生に開始通知を送信できるようになりました。
バッジ
- コース内で取得したバッジに対してフィルタ機能が実装されました。これにより、特定のバッジへのアクセスがスムーズになりました。
- 同一コース内で同じバッジを複数回付与できるようになりました。
いかがでしたか?
本記事には一部、バージョン4.5以前の新機能も含まれておりますが、コース作成に関連する機能が大幅にブラッシュアップされました。
特筆すべきは、今回から実装されたAI機能です。
これにより、コンテンツ制作の効率が大幅に向上することが期待されます。